書評 - マーケットと儲けのネタをヒモづけよう! ビジネスマンのため

読書強化月間、1冊目

1を10にすることに自信はあるけど、0を1にすることは大の苦手。

と言うことで、今回の読書強化月間の中にもアイデア関係の本は何冊かあります。

その中の1冊です。


著者は、デザイナー&発案家とのこと。

前半は、著者が考えた過去の事例を紹介しており、捉え方によってはただの自慢とも受け取れるのだが、その中でも学ぶべきことは複数ある。

誰もが感じている”困った”から新しいビジネスを生み出す。

「誰もが損をしない仕組みを作ること」

やはり、アイデアを生み出すことを生業としてるだけあって着眼点が違う。

周りにもアイデアマンと呼ばれるような人はいるが、その人が話す新しい機能やサービスは、技術的には何ら難しいことはないのに他に誰もやっていなくて話を聞いた感じでは面白そうと感じるものだった。

本書に掲載されている事例についても同様の感覚を受けた。


では、どうすれば儲かるネタが思い浮かぶのか。

著者は、日々訓練しているそうだ。

例えば、電球を見た時に「なぜ、こういう形状なのか?」といったところから「明かりの新発明は需要が大きい」といったところまで。

また、切手を見た時に「どうやって儲けてるのか?」等。

考え方によってはがめついと感じるかもしれないが、日々目の前に存在する事象に対して、どのように成り立っているかを考えるようにすることが訓練の一つと言うことらしい。

その事象を掘り下げておくことで、他の事象が発生した時に関連付けやすいようだ。


そして、アイデアが思い浮かんだら、どう儲けるか。

必ずしも全てを自分でやる必要はなく、どこかの会社に売り込みアイデア料だけを頂くと言うパターンから、システムは作るが販売を代理店に任せる等、様々なパターンがある。

著者は、自分で売っていくよりも自分は他のアイデアを考える方が良いと判断しているようで、基本的にはそのアイデアを必要としている会社へ売り込み、アイデア料を頂くパターンのようだ。


本書の終盤になってくるとアイデアとは直接は関係のない話へと移っていく。

まずは、お金の話。

僕は、お金を稼ぐには目的が必要だと思っています。僕にとっての目的とは、何にお金を使うか、という目的です。
そして、身近な目的を持ったほうがモチベーションも沸いてきます。

そして、人生論。

本当にやりたいことを具体的に思い描いていないと、選択がありすぎて迷うことになります。

最後に「時間」の話。

著者は、海外へ金曜の夜に飛び立って月曜の朝に帰って来るといった弾丸ツアーをやったりするそうです。

これを時間がないと言って実行しない人は、「旅行へ行かない」選択をしてるものと同じとちょっとばかし過激。

でも、これは、私もやってみたいなと思います。

以前、HISが「週末海外」と謳ってコマーシャルをしていた頃に行こうかどうか非常に迷ったものです。

月1ぐらいで行けるようになると気分的なリフレッシュにもなっていいですよね。

さて、話は戻って。

時間は、誰もがもともと公平に持っている、ビジネスの基本材料

とのこと。

何だか「アイデア」とは関係ないことですが、要は、アイデアを思いついたら即実行しなさいと言うことらしいです。

そして、

誰も思いつかない多角的な視点を持ち、あなたのビジネスに関わる人が皆儲かる仕組みを考えてください。

として、締め括っています。


内容的には、面白くて為になるとは思うのですが、中ヒットぐらいがいくつかあるような感覚で、「で、どれが結局大事なの?」ってところがいまいち不明瞭でした。

上記に挙げたようにいくつかのポイントはあるとは思いますが、一番言いたかったことはなんなんだろうと思ってしまう読後感です。

とは言え、行間が広く取ってあり、文字数が少ないのでさくっと読めます。

暇つぶしにはちょうどいいかもですね。