書評 - さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

ちょっと前に話題になった会計学の本です。

起業するにあたって、会計のことを知識だけでも覚えておかなければと言う思いがあって、とりあえず手始めにと取った一冊です。

内容的には非常に読み易かったです。

総読書時間は2時間にも達しなかったかもしれません。

では、簡単に内容を見ていきましょう。

人脈は回転率で考える

「人脈」というと、なるべく多くの業種の幅広い世代の人々と関係を持つことに重点が置かれがちだが、それは大きな勘違いだと思う。
(中略)
100人と薄っぺらい関係を築くのではなく、100人の人脈を持つひとりの人物と深くしっかりとした関係を築くべきなのだ。

「人脈」に対して、不足感を感じてる私としては、ぐさっと刺さる一言。

単に人と会いまくればいいってもんではない。

とは言え、多くの人間と出会わなければ「100人の人脈を持つ」人間とも出会えない気はする・・・。

「50人にひとり無料」とは、「100人だとふたり無料」である。ということは、パーセンテージに直すと100分の2、つまり2%が無料。これを「広告主の立場」から見ると、「2%の割引」である。

あっと気付かされた。売主からするとたかだか数%なんだなぁと。

○○人に無料ってなるとちょっとわくわくどきどくするのは、宝くじと似たようなものかな。


しかし、この本はホントに読み易かった。

こんなことで会計学と言うものが分かるのだろうかと思ったが、あとがきを読んで理解した。

ちょっとでも会計に興味を持っていただけたとしたら、私としては及第点です。

この本は、あくまで会計学に興味を持ってもらうことが本旨だったのか、と。

そして、最後に自著に繋げるあたりが商売上手なのか、教え上手なのか。

<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です

<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です

非常識会計学!―世界一シンプルな会計理論

非常識会計学!―世界一シンプルな会計理論

本書を読んだあとにこれらの本のような「会計の入門書」を読んでいただければ、より一層会計のことがわかるようになると思います。

そして、私自身、会計学に興味があった理由もあとがきで分かった気がした。

あらゆる数字を使いこなして分析をするという意味では、会計学統計学でもあります。

なるほど。

統計の好きな私には会計学も通ずるところがあるらしい。